意味がわかると怖い話 レストランにて

意味がわかると怖い話 レストランにて

この前、友達がウェイターやってるレストランに、一人で晩飯食いに行ったんだ。
ウェイトレスに案内されてテーブル席に着くと、俺の前と、向かいの席にメニューを置いて行った。

何だ?と思っているうちに友達が水と紙おしぼりを持って来た。
そして「おい、珍しいな」なんてニヤつきながら、向かいの席にも水とおしぼりを置きやがる。

いい加減薄気味悪く感じながらも注文すると、「で、お連れさんは何にする?」と聞くものだから、いや、一人だよと反論。
すると友達は怪訝な顔で「あれ、店に来た時、女連れじゃなかったか?」などと小声で言う。
曰く、「髪の長い、白いワンピースの女を連れて入ってくるのを見た」と。
「今はいないのでトイレにでも行ってるんだろうけど、てっきり彼女なんだろうと思った」、と。
もちろん俺に心当たりはないから否定したら、逆に向こうが気味悪いものを見るような目でこちらを見る始末。
とうとう何だか寒気がしてきた。

…と、不意に友達は吹き出すと、「いや、わりーわりー」と謝り始めた。
「今日は客も少なくて暇してるところにお前が来たもんだから。 ほら、よくあんじゃん?誰もいないはずの席にコップを置く店員、て怪談。 あれをやって、お前ビビらせて遊ぼうかと、水持って行く時に急に思いついてさ」
そして「本当スマン。こんな事して遊んでたのバレると店長にどやされるから、黙っといてくれよ」と、食後のコーヒーをサービスしてくれた。

ちょっとムカついたが、真相がわかったので責めもしなかった。
ま、コーヒーが美味かったので許すが、心臓に悪いから次からは勘弁してくれ。


解説↓


友達はイタズラでやったのかもしれない。

だが、最初のウエイトレスが向かいの席にメニューを置いているのは、少し変だ。

もちろん、事前に「俺」が来ることが分っているのなら、友達とウエイトレスで打ち合わせすることができるだろう。

だが、友達はこう言っている。

「今日は客も少なくて暇してるところにお前が来たもんだから。」

この表現から、おそらく「俺」は突然店に行ったと考えた方が自然だろう。

ということは、ウエイトレスには本当に「連れ」の姿が見えていたということになる。
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