意味がわかると怖い話 お別れのバス

意味がわかると怖い話 お別れのバス

バスに乗った時、ふと窓の外を見ると、小さい女の子がバスに向かって手を振っていた。

少し恥ずかしかったが、私は小さく女の子に手を振り返してあげた。

次に信号待ちをしている時、また窓の外を見ると、今度は小さい男の子がバスに向かって手を振っていた。

さすがに二度は恥ずかしかったので、手を振り返せなかった。

しばらくしてバスが停留所に着き、私が降りようとした時、バスの乗客全員が、私に向かって手を振ってきた。

私はびっくりして、慌ててバスを降りた。

すると、停留所でバスを待っていたおばあさんが

「どっちだと思う?」

と私に言って、バスに乗り込んだ。

私は誰にも手を振られないように、走って家まで帰った。

ようやく家に着き安心した私は、「ただいまー」と玄関のドアを開けた。

母が私に向かって、手を振ってきた。

ああ、どうやら私の方だったらしい。


解説↓



この話は、どうやら魂の話をしているようだ。

手を振っているというのは、「さよならをしている」という意味らしく、あの世に旅立つ人への「さよなら」ということらしい。

停留所のお婆さんが、「どっちだと思う?」と聞いてきたのは、「(助かる道は)どっちだと思う?」という意味なのだと思える。

語り手が「どうやら私の方だったらしい」と言っていることから考えて、語り手があの世へと旅立とうとしているということのようだ。
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